2010/07/30

新しい Maxwell Render Plugin, そして次期 Maxwell

SketchUpは単体でも様々なスタイルの組み合わせにより豊富なイメージ表現が可能ですが、いわゆるレンダリング表現はできません。そのため、Pluginによる拡張や、外部プログラムとの連携の為の仕組みが多く開発されており、ここではそのなかで、製品としての発売前の開発段階からα・βユーザーとして使ってきている、NextLimit社のMaxwellRenderとそのSketchUp用の最新Pluginの概要を紹介します。

Maxwell Render 2.1 & SketchUp Plugin 2.1
つい先日(7/21)、MaxwellRenderは2.1にアップデートされ、アプリケーションアイコンが一新されました。
左からStudio, Mxed, Maxwell, NetworkMonitor, NetworkManager, NetworkRenderNode

開発しているNextLimit社はスペインの会社で、WorldCupでスペインが決勝トーナメントに残ると、1回戦勝ち進むごとにアプリケーションの価格を10%ずつOFFにして、ついには優勝時に50%OFFというキャンペーンを行うなどなかなかユニークな会社です。Maxwell Render の詳細については公式HPを参照してください。

アプリケーション本体のアップデートにあわせて、今回(7/28)、SketchUp用のPluginも大幅にアップデートされました。いままでは、SketchUp6と7の両方に対応していたのですが、今回のアップデートからはSketchUp7.1のみとなりました。
Maxwellのユーザー登録後アクセス出来るPortalサイトから、最新のPluginをダウンロードし、圧縮ファイルを解凍するとPlugInのインストーライメージができるので、マウントし実行します。
MaxwellのPlugInは、SketchUpのアプリケーション本体パッケージ内部と、Rubyスクリプトなどをインストールする所定のpluginsフォルダにインストールされますが、標準的な環境で、SketchUpのインストールされている位置やフォルダ名など変更していなければ、インストーラが判断して、古いPluginを更新し、不要な古いPluginを削除します。

Macの場合:
/Applications/Google SketchUp 7/SketchUp.app/Contents/Plugins
Skp2Mxs.plugin
/Library/Application Support/Google SketchUp 7/SketchUp/plugins
maxwell.rb, maxwellフォルダ
上記がそれぞれインストールされます。

(Pluginのマニュアルはmaxwellフォルダ内のhelpフォルダにあります。)

インストール後、SketchUpを起動すると、新しいMaxwellのツールパレットが表示されます。
このパレットは下記の[Pluginsメニュー]の[Maxwell]にそれぞれ順番に対応しています。
このうち、[Scene Manager]を選ぶと、ダイアログが表示されタブでさらに5種類(Material, Camera, Environment, Output, Option)に分類されたシーン設定等に関わる各種の設定が可能となっています。
従来のワークフローとしては、SketchUpでモデリングしたデータをいったんMXSファイルとして書き出し、そのデータをStudioで開いて、SketchUpのマテリアル以外のMXMマテリアルの設定や、シーン設定をしていましたが、今回のアップデートでは、Studioを経由することなく、SketchUp内でそのほとんどの設定が可能となり、中間的にMXSファイルを出力しなくても、直接レンダリングするようなワークフローも可能となりました。


次期 Maxwell Render
現在LosAngelsで開催中のSiggraph2010で初公開された、次期 Maxwell Render に搭載される予定の Interactive Preview Engine! (下記YouTube参照)
Studio でMXMマテリアルなどをObjectに割り当てるとプレビューがすぐに表示されます。最終レンダリングには時間が必要なMaxwellですが、プレビューでの試行錯誤時間はかなり短縮できそうです。
新しいPluginで、SketchUpで直接レンダリングするようになるとStudioの出番はあまりなくなるかなと思っていましたが、この発表で、さらにStudioの活躍する場が増えそうです・・

Siggraphでの今回の発表にあわせて開発の主要な部分は終わっており、現在テスト段階とのこと。既存Ver.2ユーザーには無償アップデートされることも発表されました。数カ月後のリリースに期待です!!