2014/11/30

SketchUp Pro/Make 2015 MR1 リリース・・

SketchUp Pro/Make 2015 メンテナンスリリー1が公開されています。
今回 Mac 版は LayOut のマイナーな bug fix のみの様です・・

ただし、Win 版では、SketchUp をルートにインストールした場合や、インストールしたフォルダのパスにユニコードが含まれていた場合、クラッシュしていた様で、緊急メンテナンスリリースとなったのかもしれません・・ リリース日が日本での公開日 (3D BASECAMP 2014 Japan) なので、Win版をリリース初日に直接海外のサイトから導入していない限り、すでにMR1となっているということだと思います。

リリースノートはコチラ

Mac 版のリビジョンナンバーは 15.1.104 となりました。
 
[SketchUp]メニューの[ウェブでアップデートをチェック...]をクリックしても、現時点で当方の環境では[現在お使いの SketchUp は最新バージョンです。] とダイアログが表示されましたが、公式サイトのダウンロードリンクから日本語・PRO版をダウンロードして確認したところ、すでに日本語版も上記のメンテナンスリリース版となっていました。
(2015リリース後、間もないメンテナンスリリースなので、最近インストールした場合はすでにMR1となっているかもしれませんね・・)

[SketchUp]メニューから SketchUp のバージョンナンバーを確認して、Mac の場合 15.0.9849 だった場合は、上記から、MR1版を直接ダウンロードすればインストール可能です。

2014/11/27

SketchUp のプラグインファイル 拡張子 *.rbz について・・

バージョンアップを重ねてきている SketchUp のいままでのタイムラインのなかで、Ruby による拡張機能がサポートされたのは SketchUp Ver.5 でした。
その後さまざまな Plugin が公開され今日に至るわけですが、Google傘下となった Ver.6 〜 Ver.7 までは、プラグインのインストール方法は、SketchUp を終了させて、手作業で、所定のフォルダ(*1) にルビーファイルと関連データの入ったフォルダのセット(多くの場合、ZIP圧縮されていたファイルを事前に解凍していました)をコピー(移動)して SketchUp を再起動するというものでした。

(*1) Mac の場合 (Macintosh HD)/ライブラリ/Application Support/Google SketchUp 6 (または7)/SketchUp/plugins (または tools)

Google 傘下としての最終バージョンとなった Ver.8 からは、 SketchUp をいちいち終了させなくても、拡張機能をインストールできる様になり、さらには、Trimble 傘下となって SketchUp 2013 からは Extention Warehouse でブラウザからインストールしたプラグインを管理できる様になって、現在に至っています。

拡張機能のファイルは、拡張子 (*.rbz) となりましたが、実はこのファイルは、拡張子を (*.zip) と書き換えると解凍可能で、しかも、解凍されたファイルは、従来の方法も残されているので、手作業で所定のフォルダ (*1) にコピーする事でもインストールが可能です。


(*.rbz) ファイルをわざわざ拡張子を書き換えて解凍してから手作業でインストールする人はいないかもしれませんが、古い形式の拡張機能ファイル (*.rb, *.rbs, 関連フォルダ)も、インストールする方法が残されている事は覚えておいてよいのではないかと思います。

また、Extention Warehouse による管理が実装されたSketchUp2013からは、ユーザーがインストールする拡張機能は、従来の場所(*1) から、ユーザーのホームディレクトリの下のライブラリフォルダ (*2) がデフォルトとなりました。(Macの場合通常非表示となっているため、アクセスする場合は[OPTION]キーを押しながら[移動]メニューから[ライブラリ]を選択で表示できます。)

(*2) Mac の場合 (Macintosh HD)/ユーザ/(ユーザ名)/ライブラリ/Application Support/SketchUp 2013 (または2014, 2015)/SketchUp/plugins

要するに、Extention Warehouse などから自動でインストールされる拡張機能 (*.rbz) はユーザのホームディレクトリのライブラリフォルダ(*2)、古くからの方法で、手作業でインストールする拡張機能 (*.rb, *.rbs, 関連フォルダ) はシステムのルートのライブラリフォルダ(*1) という様に、使い分ける事も出来るという事です。









2014/11/14

超・強力になった LayOut2015 のラベル

LayOut2015 のラベルツールですが、まず、いままで引出し線は1つのセグメントまたは曲線でしたが、今回2つのセグメントで構成される引出し線がデフォルトとなりました。
(1セグメントの場合は、2点目でダブルクリック)
表面的にはこれだけなのですが、超・強力になった続きがあります・・

いままでも LayOut に取り込んだ SketchUp データに、引出し線・寸法線を記入する場合、コンテクストメニューで、「オブジェクトスナップ」をチェックしておけば、
SketchUp モデルの端点・エッジ・面・グループ・コンポーネント・ダイナミックコンポーネントにアクセスして、その属性情報をそれぞれ取得できていたのですが、属性情報が複数ある場合、それらを選択することはできませんでした。
例えば、あるグループ図形(ソリッドモデル)の体積を参照したいのに、そのグループ図形の属性情報として、グループ名になにかテキストを入力してしまうと、体積ではなく、グループ名がラベリングされる仕様となっていました。

今回のアップデートでは、まさにそこが大幅に機能強化され、LayOut 側でラベリング時にどの属性情報を記述するか、選択可能となりました。
さらにそれだけではなく、いままでは、ラベリングされたテキストは、クリック(モデル参照)時にSketchUp データの属性を読み込んでテキストに変換されていたため、たとえば、参照している SketchUp データを変更した場合、 せっかく LayOut でそれを感知して、SketchUp データを更新(リロード)した場合であっても、すでにラベリングされていたテキストは更新されず、変更内容がある場合は、再度ラベリングしなおさなければなりませんでした。

なんと今回のアップデートでは、この部分も改善され、モデルの属性情報に変更があった場合、そこを参照していたラベルのテキスト内容もモデルに合わせて更新される様になったのです!!

今回のアップデートは SketchUp + LayOut による 3D model に連動した Document 作成にさらなる飛躍をもたらすものだと確信している次第です・・

SketchUp + LayOut の場合、この機能をどう使うかについては特に決まり事はなく自由です。参照可能な属性情報は、以下の通りです。

モデリングデータはほとんどがグループ化されていると思うのでまずはグループの場合
SketchUp 側でグループ化した場合、エンティティ情報を見ると、デフォルトではグループ名は空欄で、ソリッドの場合体積情報が表示されています。<名前>の欄になにかテキストを入力すると、その内容を LayOut 側で選択してラベリングできますが、さらに<体積>も選択(あるいは1つのラベルに両方表示)出来る様になりました。

ラベルツールで、最初にどこをクリック(参照)するかで、ラベリングテキストとして選択できる内容が変わってきます。まずは、「点」と「線」と「面」。
「頂点」をクリックした場合は、モデルデータの原点からの絶対座標<コーディネート>
「エッジ」をクリックした場合は、クリックした線分の<長さ>
「面」をクリックした場合は、クリックしたエリアの<表面面積>

また、選択したモデルデータがグループ化されていて、ソリッドだった場合、ラベル時に表示される自動テキストに似た<>で囲まれたタグテキストの下の水色の▽をクリックすることでダイアログが表示され、ソリッドグループの<体積>、名前欄にSketchUpで入力したテキスト<グループ名>も選択できます。

コンポーネントの場合はさらにコンポーネントとしての<定義>という、選択可能な属性情報が増え、<種類>欄で例えばIFCタグを選択すると、自動的にコンポーネントオプションに、さらにいろいろな属性を入力できる様になります。(IFCタグを入力して LayOut の ラベルで参照する場合は、少なくともコンポーネント化することが必要ということです。)

加えてさらに、ダイナミックコンポーネントとすると、属性情報自体を自由に定義して追加できるので、パラメータと連動する複雑な図形処理をしなくても、また、IFCタグなどを利用しなくても、単にコンポーネント化したモデルデータにオブジェクトとしての様々な属性情報を持たせただけのダイナミックコンポーネントとする事ができ、それを LayOut で参照できるようになるわけです。

2015では、IFCのインポート・エクスポートも可能となり、他のBIM系ソフトウェア(ArchiCAD, Reivt, etc) との実際のデータ交換など、まだまだ試さなければならない事も多いですが、まずはとりあえずグループ化・コンポーネント化した 3D モデル情報と連携する LayOut によるドキュメント作成にはかなりの期待ができると思っている次第です。

ちなみに、Label Tool では、上記の SketchUp モデル参照時のタグだけではなく、LayOut の [ドキュメント設定] の [自動テキスト] で定義されているタグもそのまま利用可能で、自分で定義したカスタムタグも利用可能です。
逆に言うと、タグによる参照が先のバージョンで実現できていたので、今回のアップデートも可能になったのではないかと思います・・ 

PS:単位の記述で、2乗と3乗の数字の部分が文字化けしている様です・・日本語版特有の問題なのかどうか・・・ SketchUp Forum で問合せ中・・・

2014/11/04

SketchUp Pro 2015 ツールバーのデフォルトセット、新しいコマンド

2015のツールバーのデフォルトセットです。

[選択][消しゴム][線/フリーハンド][円弧/2点円弧/3点円弧/扇形][長方形/回転長方形/円/ポリゴン][プッシュ/プル][オフセット][移動][回転][縮尺][メジャー][テキストツール][ペイント][オービット][パン表示][ズーム][全体表示][場所を追加][モデルを取得][拡張機能ギャラリー][LayOutに送信]
今回、原点に立つ人物は、コンポーネントの説明によると以下の通り・・

Steve
Paul Stevenson Oles, FAIA (アメリカ建築家協会フェロー) は建築家で America Society of Architectural Illustrators (アメリカの建築イラストレーター協会)の共同創立者です。スティーブは長めに散歩したりワークアウト、様々なデザイン、愛車である2008 年型の Triumph Bonneville でニューメキシコ州をドライブするのを楽しんでいます。

新たに追加されたコマンドは「3点円弧」と「回転長方形」です。

「3点円弧」については開始点と中間点と終了点、3つの点をクリックして、その3点を通る円弧を描画するもので、今までなかった事の方が不思議とも言えるコマンドなのですが、SketchUp の場合、円/円弧は多角形で表現している関係上、開始点と終了点はいいのですが、中間点がちゃんと円弧上にのるかどうか?という問題がありました。
今回試してみると、指定した3点をとおる円弧が描画できます。その種明かしは、描画された円弧を構成するセグメントの長さを計ってみると判明します。要するに、開始点と中間点、中間点と終了点という、2つの円弧を同じ半径で描画していることがわかります。



「回転長方形」は「長方形」入力前にまず、1辺の回転角度を示す中心点とそこからの長さを入力してから「長方形」入力するのですが、最初に入力した辺を回転軸とする、勾配方向の回転角度も入力出来る様になっています。また、最初の点の入力時に、マウスを押しっぱなしにすると、「回転」コマンドの時と同様に、どの平面に直行する辺なのか、その回転軸を任意に指定できるようになっています。
屋根やスロープのモデリングに利用できそうです。

Value Control Box にその都度、入力可能な数値も表示されているので、例えば2辺目の入力時には、勾配を示す角度と、勾配方向の長さを、カンマで区切って数値入力可能です。(ちょっと言葉での説明は難しいですが、試すとすぐ理解できると思います^^;)




SketchUp Pro/Make 2015 リリース!

今年の2月に 2014 がリリースされましたが、それから約8か月、早くも 2015 がリリースされました!試用版の期限がいままでの8時間から30日となるなど大きな変化のあるメジャーアップデートとなりました。そして Mac 版はついに 64bit 対応に! (対応OSはOSX 10.8 以降)
 
メンテナンス期間内であれば、無料でアップデート可能です。SketchUp PRO Japan サイトのアップデートに関する情報はコチラ、2週間以内にはリリースされる様です。Trimble のサイトから直接購入/アップデートしていた場合は、コチラのサイトで 2014 のライセンス情報を入力すると、登録しているメールアドレスにすぐに 2015 のライセンス情報が送られてきます。
前回までと同様、今回のリリースでもフォルダ名に2015がついているので、今までのバージョンとの共存も可能です。
英語版だけでなく、日本語版を含む全ての言語 (EN, DE, ES, FR, IT, JA, KO, PT-BR, ZN-CH, ZH-TW) も同時にリリースされています。 (NL, RU は 8のまま未リリース)

MAC 版のリビジョンナンバーは 15.0.9349 となりました。

SketchUp に今回新しいコマンドが2つ追加されました。
また、建築系のユーザーにとっては大きな機能として、IFC のインポートが正式に採用されました。すでに 2014 では IFC のエクスポートはサポートされていましたが、これで IN/OUT 両方がそろい、他のBIM系のアプリケーションとの双方向の情報共有が可能となりました。

64bit 対応とともに、 SketchUp のコア機能ともいえる、同一平面にある閉じた図形かどうかを判断して自動的に「面」を貼る Face Finder が最適化されて、特に大きなデータを扱う場合には、かなりのパフォーマンス・アップが期待できます。